保湿化粧品の定番成分、ヒアルロン酸。「3種のヒアルロン酸配合」のような表示を見て、
・ヒアルロン酸に種類があるってどういうこと?
・低分子のほうが浸透していいの?
・複数種類入っていると何がうれしいの?
と気になったことはないでしょうか。ヒアルロン酸は分子量や構造によって役割が変わります。この記事ではその違いを整理します。
| タイプ | 代表的な表記 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 高分子 | ヒアルロン酸Na | 肌表面で水を抱え、うるおいの膜をつくる |
| 低分子 | 加水分解ヒアルロン酸 | 分子が小さく、角層になじみやすいとされる |
| スーパー | アセチルヒアルロン酸Na | 吸着性が高く、保水力にすぐれるとされる |
| 架橋型 | ヒアルロン酸クロスポリマーNa | 膜が長持ちしやすい設計 |
「○種のヒアルロン酸配合」とは、役割の違うヒアルロン酸を組み合わせて、表面のうるおいと角層へのなじみの両方をねらった処方を指すことが多いです。
高分子ヒアルロン酸(ヒアルロン酸Na)
分子が大きく、肌の表面で水を抱え込んでうるおいの膜をつくります。角層内部に入っていくというより、表面の保湿とうるおい感を担うタイプです。
低分子ヒアルロン酸(加水分解ヒアルロン酸)
高分子を小さく分解したもの。分子が小さいぶん角層になじみやすいとされ、表面だけでなく角層のうるおいをサポートする目的で配合されます。
スーパーヒアルロン酸(アセチルヒアルロン酸Na)
ヒアルロン酸にアセチル基を加えたもの。吸着性が高く、保水力にすぐれるとされ、少量でもうるおい感を出しやすいタイプです。
架橋型(ヒアルロン酸クロスポリマーNa)
分子同士を網目状につないだもの。膜が肌の上で長持ちしやすく、うるおい感が続く設計に使われます。
「低分子ヒアルロン酸は浸透するから高分子より優れている」という説明を見かけますが、これは整理して理解したほうが正確です。
そもそも肌の角層には、異物の侵入を防ぐバリア機能があります。低分子ヒアルロン酸が高分子より「角層になじみやすい」とされるのは事実ですが、肌の奥(真皮)まで届くという意味ではありません。化粧品の働きかけは角層までが前提です。
つまり高分子と低分子は「どちらが優れているか」ではなく、表面で水を抱える役割(高分子)と、角層になじむ役割(低分子)の分担と捉えるのが実態に近い見方です。複数種を組み合わせる処方は、この役割分担をねらったものです。たとえば 肌ラボ 極潤ヒアルロン液の成分解析 では、4種のヒアルロン酸を組み合わせた処方を読み解いています。
ヒアルロン酸は主に「水を抱え込む」保湿成分、セラミドは「うるおいを逃がさない」働きをサポートする角層成分です。役割が異なるため、両方を組み合わせた処方もあります。セラミドの種類は セラミドの種類と違い で解説しています。
「種類が多い=高保湿」と単純には言えません。配合量や処方全体のバランスも関係します。種類の多さは設計思想の一つとして見るのがよいでしょう。
ヒアルロン酸は分子量や構造によって、高分子・低分子・スーパー・架橋型などに分けられ、それぞれ役割が異なります。「○種のヒアルロン酸配合」は、表面のうるおいと角層へのなじみの両方をねらった処方であることが多いです。
「低分子だから優れている」という単純な優劣ではなく、役割分担として捉えるのが正確です。気になる化粧品の成分表で、どのタイプが組み合わされているかを見てみてください。
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※ 本記事は化粧品成分に関する一般的な情報の整理であり、医学的助言や特定成分の安全性・危険性を保証・断定するものではありません。肌の状態には個人差があります。気になる症状がある場合は皮膚科専門医にご相談ください。