総合スコア:3.09 / 5.0(2026年10月時点の成分データに基づく分析)
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| うるおい | ★★★☆☆(2.87) |
| やさしさ | ★★★★★(4.69) |
| なじみやすさ | ★☆☆☆☆(1.38) |
| 成分品質 | ★★☆☆☆(2.31) |
| 刺激感への配慮 | ★★★★★(4.66) |
| ハリ・コシ | ★★★☆☆(2.50) |
| ツヤ・質感 | ★★★☆☆(2.50) |
| うるおい保護 | ★★★☆☆(2.50) |
ちふれ クレンジングバームは、全9成分という短い処方で、しかも各成分の配合量(%)がメーカーから公開されている点が最大の特徴です。成分表の大半はエステル油「パルミチン酸エチルヘキシル」で、これを合成ワックスで固形化し、2種の非イオン界面活性剤で洗い流せるようにした、クレンジングバームの基本形に近い構成です。やさしさ(4.69)と刺激感への配慮(4.66)が高く出る一方、美容成分を重ねる設計ではないため、成分品質やなじみやすさの軸は控えめです。
このバームを選ぶ決め手は、「何が・どれだけ入っているか」を数字で確認したうえで選べる透明性と、1,760円前後で成立しているシンプルな処方です。基剤のエステル油が約8割を占め、メイクを溶かし出す役割をほぼこの1成分が担っています。
一方、ゼラニウム(ニオイテンジクアオイ油)とレモングラスの精油をそれぞれ0.15%含みます。メーカーはこれらを香料ではなく油性エモリエント成分として分類し、製品は「無香料」と表示されていますが、植物由来の精油そのものの香りを感じる可能性はあります。精油成分に敏感な方は、この点を把握してから検討すると判断しやすくなります。
合成ワックス、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ニオイテンジクアオイ油、レモングラス葉油、トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル、トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル、フェノキシエタノール、トコフェロール、パルミチン酸エチルヘキシル
(全9成分)
※ちふれは成分を機能別のグループでまとめて表示しており、一般的な化粧品の「配合量の多い順」ではありません。そのため、最後に置かれたパルミチン酸エチルヘキシルが実際には最も多い成分です。成分表の並び順から配合量を推測する一般的な読み方は、ちふれ製品には当てはまらない点にご注意ください。
| 機能(メーカー分類) | 成分名 | 配合量 |
|---|---|---|
| 油性エモリエント成分 | 合成ワックス | 6.00% |
| 油性エモリエント成分 | ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル | 3.00% |
| 油性エモリエント成分 | ニオイテンジクアオイ油 | 0.15% |
| 油性エモリエント成分 | レモングラス葉油 | 0.15% |
| クレンジング成分 | トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル | 6.00% |
| クレンジング成分 | トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル | 1.50% |
| 防腐剤 | フェノキシエタノール | 適量 |
| 製品の酸化防止剤 | トコフェロール | 適量 |
| 基剤 | パルミチン酸エチルヘキシル | 全量を100%とする残り |
数字が明示されている成分の合計は16.80%です。基剤のパルミチン酸エチルヘキシルは「全量を100%とする」と表示されており、防腐剤・酸化防止剤の適量分を差し引いた約83%弱がこの1成分と計算できます。メーカー表記は「無香料・無着色・アルコールフリー」です。
成分表に「ニオイテンジクアオイ油(ゼラニウム油)」「レモングラス葉油」と並んでいるのを見て、「無香料と書いてあるのに香りの成分では?」と疑問を持つ方は少なくないはずです。
まず前提として、化粧品の「無香料」は香り付けを目的とした香料を配合していないという意味で使われる表示です。同じ植物油でも、どの目的で配合したかによって分類が変わります。ちふれはこの2成分を公式に「油性エモリエント成分」、つまり肌をやわらげる油性成分のグループに入れています。本記事もメーカーの分類に従い、香料としては扱いません。
ただし、精油は植物そのものの香りを持つ油です。配合量は各0.15%と、基剤(約83%)と比べればごく少量ですが、ゼラニウムやレモングラスらしい香りをほのかに感じる可能性はあります。また精油には、ゲラニオールやシトラールといった香りの成分が天然に含まれることが知られています。香りの成分で肌がゆらぎやすい経験がある方は、腕の内側などで試してから顔に使うと安心材料になります。
「無香料=精油を一切含まない」とは限らない、という点はちふれに限らず成分表を読むうえで役立つ視点です。配合量が公開されているからこそ、「0.15%ずつ」という具体的な量で判断できるのは本品ならではの利点といえます。
| 成分名 | 配合量 | 分類 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| トリイソステアリン酸PEG-20グリセリル | 6.00% | 非イオン界面活性剤 | 親水性寄りの乳化剤。水を加えたときにオイルを乳化させ、洗い流しやすくする |
| トリイソステアリン酸PEG-5グリセリル | 1.50% | 非イオン界面活性剤 | 親油性寄りの乳化剤。オイルとのなじみを助け、乳化の安定性を補う |
メイクを溶かし出す主役は、約83%を占める基剤のパルミチン酸エチルヘキシルです。エステル油はファンデーションや日焼け止めの油性成分となじみやすく、バームを肌の上でなじませると体温でやわらかく溶け、メイクを浮かせるというクレンジングバーム共通の仕組みで働きます。
洗浄成分2種は、同じ「トリイソステアリン酸グリセリル」骨格でPEG(親水基)の長さだけが異なるペアです。親水性の高いPEG-20と親油性寄りのPEG-5を組み合わせることで、乳化(いわゆる「転相」)をスムーズにする狙いと読み取れます。合計7.5%という量はクレンジングとして標準的な範囲です。
洗浄力:中程度。エステル油ベースのため、日常的なベースメイクには対応しやすい設計です。ミネラルオイル(鉱物油)を主体にしたクレンジングと比べると、ウォータープルーフのマスカラなどは時間をかけてなじませたほうが落としやすい場合があります。ベースオイルの違いによる比較は【成分比較】クレンジングオイル4品で整理しています。
| 成分名 | 配合量 | 特性 | 備考 |
|---|---|---|---|
| ニオイテンジクアオイ油 | 0.15% | 植物由来の精油(メーカー分類:油性エモリエント成分) | 植物そのものの香りを持つ。香りの成分に敏感な方は留意 |
| レモングラス葉油 | 0.15% | 植物由来の精油(メーカー分類:油性エモリエント成分) | 同上 |
| フェノキシエタノール | 適量 | 防腐剤 | 化粧品に広く使われる防腐剤 |
注意が必要な成分として挙げられるのは、上記の精油2種と防腐剤のみです。エタノール、パラベン、着色料、香料(メーカー表示)は含まれていません。フェノキシエタノールについてはフェノキシエタノールは安全?で役割と考え方を整理しています。
クレンジングは使用後に洗い流す製品で、肌にとどまる時間は短めです。ただし目元に使う際は目に入らないよう注意し、赤みやかゆみが出た場合は使用を中止してください。
| 成分名 | 配合量 | 役割 |
|---|---|---|
| ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル | 3.00% | 粘度のある油性エモリエント成分。洗い上がりのしっとり感やバームのクッション性に関わる |
| 合成ワックス | 6.00% | バームの固さをつくる。肌の上では溶けて油膜の一部になる |
| トコフェロール | 適量 | 油の酸化を防ぐ目的で配合(製品の酸化防止剤) |
水溶性の保湿成分(グリセリン、BGなど)は含まれておらず、洗い上がりの感触は油性成分がどれだけ肌に残るかで決まる設計です。ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルは、とろみのある重めのエステル油で、さらっとした基剤だけでは出にくい「しっとり感」を補う役割と読み取れます。うるおいの軸が2.87と中程度に出ているのは、この油性成分の構成を反映したものです。
一方、植物エキスやセラミドなどの美容成分は配合されていません。クレンジングの役割を「メイクを落とすこと」に絞った処方であり、うるおいのケアは後に使う化粧水・乳液側に委ねる前提と考えるのが自然です。
本品は香料を配合していませんが、ゼラニウム油とレモングラス油を油性エモリエント成分として各0.15%配合しています。精油は植物由来の香りを持つため、ほのかに香りを感じる可能性があります(詳細は本記事の深掘りセクション)。
同じちふれのクレンジングリキッドは、水を基剤にした油分の少ない処方で、洗浄成分の主軸もラウリルグルコシドと異なります。メイクとのなじみを重視するならバーム、さっぱりした使用感を重視するならリキッドと、使用感の方向性で選ぶ考え方があります。成分の違いはちふれ クレンジングリキッドの成分解析で詳しく解説しています。
ちふれは成分を機能別のグループでまとめ、各成分の配合量を%で公開する表示方式をとっています。一般的な化粧品の成分表とは読み方が異なるため、並び順ではなく公開されている%を見るのが確実です。成分表示の基本は化粧品の成分濃度・配合量は成分表のどこで分かる?をご参照ください。
ちふれ クレンジングバームは、エステル油約8割・合成ワックス6%・非イオン界面活性剤7.5%という骨格を、数字で確認できる珍しいクレンジングです。美容成分で差をつける製品ではありませんが、何が入っているかを把握したうえで選びたい方にとっては、判断材料がそろった選択肢といえます(2026年10月時点)。
バーム・オイル・ジェルなど形状ごとの成分の違いを知りたい方は、クレンジングは成分のどこを見る?もあわせてご覧ください。
※ 本記事は全成分表示に基づく成分情報の可視化であり、医学的助言や効能効果の保証ではありません。肌の状態には個人差があります。気になる症状がある場合は皮膚科専門医にご相談ください。